事前の準備がとても大切
4月の熊本地震の被災者の中には子育て世帯も多くあり、大変な生活を強いられていることを想像すると、とても胸が痛みます。またあわせて、「ウチも防災対策をしなければ!」と思う方も多いのではないでしょうか。
子どものいる・いないで災害対策の視点が変わってくるように、子どもを預けて働く生活がスタートするとそれに応じた新たな対策が必要になります。小さな子どものいるご家庭に向けた災害対策の中でも、今回は保育園に子どもを預けて働く親がやっておくべき災害への備えについて考えてみましょう。
保育園へのお迎え、会社から徒歩で行けますか?
普段の通勤では電車やバスなどを利用している方が多いと思いますが、大規模災害が発生した時は公共交通機関が使えなくなることを想定しておかなければいけません。つまりいざという時は、勤務先から保育園へは徒歩でお迎えに行けるよう準備しておく必要があるのです。
地図上で徒歩での経路を確認して所要時間を想定しておくのはマストとして、可能な限り実際に歩いてみることをおすすめします。歩くとどのくらいの時間がかかるかを把握していれば、「7時間以上かかるから、当日お迎えに行けないことも想定しておかなければならない」など、必要なアクションがより具体的に見えてきます。そして、徒歩の場合の所要時間が分かったら、保育園側にも伝えておきましょう。普段とは違う人にお迎えを頼むことが想定される場合は、あらかじめそのことを園に伝えて、了承を得ておくことも大事です。
また長距離を歩くだけでなく、災害時にはがれきやガラス片などが散らばった道を歩くことになるかもしれません。普段パンプスやハイヒールを履いて通勤している方は、職場にスニーカー等の歩きやすい靴を置いておくとよいでしょう。
保育園が職場に近ければ、避難所の確認も
職場に近い保育園に子どもを預けている場合は、災害発生時のお迎えは比較的スムーズで安心ですが、そこから子どもと一緒に帰宅する、または避難することを想定しておかなければいけません。小さい子どもと何時間も歩いて帰宅するのは困難でしょうから、近隣の避難場所を必ずチェックしておいて、その場所まで必ず1度下見に行っておきましょう。
保育園にいられなくなった場合の避難場所を確認
災害発生時、保育園ではまず園内での安全確保につとめますが、津波などで園外への避難が必要になったときの避難場所もあらかじめ定めています。園外の避難場所がどこなのかは入園時に配布される資料に記載されていたり、園内に貼り出してあったりするとは思うのですが、案外それらに目を通していない方は多いようです。どこに書かれているか分からなければ必ず園に確認をして、一度は現地に行っておきましょう。いざという時に現地に到着できなければ意味がありませんので、ぜひ次の休日にでも、お散歩がてらお子さんと下見に行ってみてはいかがでしょうか。
園内・クラス内の連絡ルートを作っておく
保育園側で緊急連絡網を作っているところがほとんどだと思いますが、決められた順番に電話をかけていく伝統的なスタイルの連絡網がまだまだ一般的ではないでしょうか。災害時の備えとしては、それ以外にクラスの保護者のメーリングリストやLINEグループなどを作っておくことをお勧めします。普段お迎えに行っても他の保護者とはあいさつ程度のコミュニケーションしかしないという方も多いと思います。しかし、クラス内の情報共有ツールがあると本当に便利です。「全員が賛同してくれるかしら? 」「迷惑だと思われないかな? 」など考え出すと、最初に言い出すのは不安かも知れませんが、子どもの安全を守りたいという気持ちはどのご家庭でも共通であるはず。比較的話しやすい数名に声をかけるところからスタートすると案外すんなり話がまとまることもあるので、まずはきっかけ作りから始めてみてはいかがでしょうか。
参照元:[連載】親になって「働く」と向きあう 第14回 共働き家庭の防災対策は]
http://news.mynavi.jp/
http://news.mynavi.jp/
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