避難出来ない状況に追い込まれてしまったら
震災と火災共に避難経路の確保はなるべく早い段階で行っておきたい項目です。
これは単純に普段から「地震が来たらあそこから逃げよう」と言う事とは少し違い、有事の際にその経路が安全か早期に確認する事を指します。
例えば火災が出入り口付近で発生してしまったらそこを通過して屋外に出るのは難しいですね。
そう言った場合にどこから逃げるべきかも想定しておきましょう。
震度が大きいと家屋も歪む
物理的な話で、大きい地震が来た場合に家屋が歪む事があります。
年数や材質、地震の規模などによりますが往々にして起きうる事です。
そのまま家屋が倒壊する危険性もあり、一刻も早く屋外に出たい所ではありますが、玄関などの間口が歪むとドアが開けられなくなる事もあります。
実質ドアが開けられなければそこから避難する事は不可能と言えるでしょう。
その様な場合は下記の様な事を考えておきましょう。
1、第二第三の出口を想定しておく
玄関以外から屋外にでるための候補を二つ三つピックアップしておきましょう。
想定されるのは勝手口や庭からの避難となると思いますが、他にも候補があれば挙げておくのも良いと思います。
この辺りは特に住宅環境や家屋の構造によるところが大きいので、自分の住んでいる家を元に考えます。
家族がいる方はあらかじめそれを皆で共有しておくのも大事な防災になります。
2、階上からの避難も視野に入れておく
一軒家の場合は最悪の場合、一階からの避難が困難になる事も視野に入れておきましょう。
大地震が来た場合何が起こるか分かりません。震災時に二階にいたままそこからの脱出を余儀なくされる場合もあると思います。
屋根伝いに屋外に出るのか、隣の建物を利用して逃げる事もあるかもしれません。
このため自宅周辺の建築物の構造を再確認しておくのも良いと思います。
仮に階上からの脱出をする際には裸足では心もとないので、やはり寝室等にもスニーカーを置く等他の防災と絡めて準備しておきましょう。
マンションの場合
階層が幾つもあるマンションでは玄関がふさがってしまうと一気に屋外に出る方法が限られてしまいます。
あらかじめ建築する際に避難用の梯子などを常備しているマンションが殆どですから、有事の際にはベランダの床に設けられた避難用梯子を使用する事も念頭においておきましょう。
大体一階層の内、端の部屋のベランダの床に避難用梯子は設けてある事が多いです。
その梯子を使用して階下に降り、順々に下って行く形になります。
このため、普段からベランダは物を置かず通りやすい環境にしておきましょう。
特に自分の部屋のベランダに避難用梯子が設置してある場合は、その上に物を置く等して緊急時に使えなくなる事は避けなくてはなりません。
この辺りの事は防火管理の観点から定期的に点検が行われる事も多いです。
似たような部分では隣の部屋と区分けしてある、緊急時に破って移動できる壁がベランダにはあると思います。
微妙な厚さで蹴れば破れる様に出来ていますが、それも考慮して区分け板の付近に物を置いて置くのも避けましょう。
点検時に担当者から指摘を受けたら素直に従い、有事の際に皆が迅速に避難できるようにしておきましょう。