一番火を活用する場所だからこそ知っておきたい防災
本日は119番の日と言う事もあり、主に家庭内で起こりうる火災の要因に関して記事を書いてみたいと思います。
ダントツで火元になる確率が高いのがキッチンです。
これは、普段から火を活用する場所である事が大きいですが、どの家庭でも当たり前にある場所だからこそ危機管理の意識が薄れてくる場所とも言えます。
今回はキッチン周りの出火、爆発、炎上に関する意外な要因を幾つか挙げてみたいと思います。
高温の油に水を加えると爆発する
何となくイメージは付いていると思いますが、熱く熱した油に水を入れると爆発・炎上します。
これは「水と油の関係」と言う言葉が有る様に、本来水と油は混ざらない物です。
水の方が比重が重いので、油の底の方に沈んで行くのと同時に沸点も水の方が低いので急激に熱せられる事になります。
その際に発生する水蒸気などが油も巻き込み結果的に爆発、炎上すると言う仕組みです。
油と水の量や、油の温度が低ければ結果は変わりますが、基本的に油に水を入れるのはご法度です。
水でなくともジュースやお茶類等、他の水分は混ぜない様にしましょう。
家庭で起こる火災の要因で意外に多いのが、二つのコンロで油とやかんを沸かせていた際に、熱し過ぎてやかんの口から飛び出したお湯が隣の油に入って爆発するケースがあります。
当たり前の事ですが何かを火にかけている間はその場を離れず、又、目を離さないようにしましょう。
意外と怖い電子レンジにまつわる爆発
電子レンジの登場はそれまでの調理過程において文字通り爆発的に環境を変えました。
凍った物を解凍する、熱が通りにくい物を効率良く温める等それまで料理に掛かっていた時間を大幅に短縮する事になったんです。
では何でもかんでも電子レンジに突っ込んで良いのかと言うとそうではなく、むしろ電子レンジで温めてはダメとされている物が意外に多いのはご存じだったでしょうか。
代表的な物では「卵」があります。
これは殻に覆われているのがネックとなり、内部では行き場を失った熱量が密閉されています。
それが限界値に達した際に外殻を破って爆発すると言う事ですね。
似たような現象ではソーセージやウィンナー等も爆発する可能性があります。
もちろん飛んでくる飛沫はそれなりの高温になっていますから、直接皮膚にあたると火傷を負う危険性もあります。
又、固形物以外ではココアや豆乳などもいきなり爆発する可能性があります。
これはチンし終わった後取り出す際にいきなり爆発したりする現象で「突沸」と呼ばれます。
一見温めている際は静かに見えても内部ではしっかりと熱が貯まって行っています。
それが震度等のちょっとした外部からの刺激で一気に表面に出る際に爆発します。
実際この現象で火傷を負った事例も多く報告されています。
圧力鍋の取り扱いには注意を払う
持っていると料理が出来そうで意識が高い系に思われるアイテムが圧力鍋です。
実際私も持っておらず家庭で活用した事はないですが、この圧力鍋も爆発の危険性をはらんでいます。
蒸気の噴出口が詰まっていたり、圧力が下がらない状態で蓋をあけてしまうと一気に爆発するようです。
これにより火傷や怪我を蒙る事例も報告されています。
安全に圧力鍋を扱うための手法としては、
- 材料を鍋に入れる
- 蓋を正しく閉める
- 火で温める
- 火を止めた後時間を置く
- 蓋を開ける
となります。
一般的に圧力鍋には現在の蒸気の様子を分かりやすくしてくれるピンが付いています。
このピンが上がって来て蒸気がシューシューと出てきたら一旦火を止めます。
ここでいきなり蓋を開けると爆発する可能性が高いので、しっかりとその後放置して圧力が自然になるのを待ちましょう。
又、蓋の噛み合わせ部分のパッキンがずれてたりするとそれも爆発の原因になるようですね。
使い方さえ間違って居なければ非常に便利な調理器具になる圧力鍋、間違っても怪我をしないように慣れるまでは取扱いに注意しましょう。
今回代表的な炎上・爆発に関する要因を挙げましたが、これ以外にもキッチンには様々な要因が潜んでいます。
少しでも危険な気がしたら一度調べる等、慎重に調理しましょう。