【防災の日】南海トラフの巨大地震想定して訓練

今日は防災の日

9月1日は”防災の日”です。
政府の総合防災訓練は1日午前7時すぎに、和歌山県南方沖を震源とするマグニチュード9.1の巨大地震が発生し、西日本と東日本の広い範囲で震度6強や7の激しい揺れを観測し、太平洋側を中心に大津波警報が発表されたという想定で行われています。
訓練では、閣僚が宿舎などから総理大臣官邸まで歩いて集まったあと、午前8時すぎから訓練のための”緊急災害対策本部会議”が開かれ、被害状況などの情報収集や各省庁の対応方針などについて確認しました。
そして、最大で震度7の揺れと大津波に襲われ甚大な被害が出たという想定で、三重県、和歌山県、高知県と結んでテレビ会議を行い、安倍総理大臣が各県の知事から被害の状況や必要な支援などについて報告を受け、今後の対応や連携について確認しました。
さらに、臨時の閣議で、人命救助を第一に全国から被災地に自衛隊や警察、消防などの部隊を派遣し、被災者の救助活動や消火活動に全力を尽くすことや、自治体と連携して被災者の生活必需品や避難所の確保に努めるといった”災害への対処に関する基本的な方針”を決定しました。
その後、午前9時からは、安倍総理大臣が訓練のための記者会見を行って国民に対し、今後の情報に注意し、落ち着いた行動を取るよう呼びかけました。

南海トラフの巨大地震の想定は

古文書の記録などから、南海トラフではマグニチュード8クラスの巨大地震が過去に繰り返し発生してきたと見られ、今後も起きる可能性があると考えられています。
この巨大地震について、国は5年前の東日本大震災を受けて、地震の規模を最大級のマグニチュード9クラスにした被害想定を公表しています。
それによりますと、津波と建物の倒壊、火災などで最悪の場合、およそ32万3000人が死亡し、238万棟余りの建物が全壊や焼失するおそれがあるほか、避難者の数は地震発生から1週間で最大、950万人に上るなど影響が長期化するとしています。
ことしの政府の総合防災訓練では人命救助を第一に、警察や消防などの広域の応援態勢の構築や、避難者の生活必需品の確保などに各自治体などと連携してどう当たっていくか確認することになっています。

南海トラフって?

静岡県の駿河湾~九州の日向灘にかけての海底で、”フィリピン海プレート”と呼ばれる海側のプレートが、陸側のプレートの下に沈み込んでいる領域のことです。
海側のプレートは年間数センチの速度で沈み込んでいて、このプレートに押されて陸側のプレートとの境界付近にひずみがたまり、限界に達するとプレート同士が大きくずれ動いて巨大地震が発生します。
出典元:http://www3.nhk.or.jp

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