続く余震と震災の被害は
4月14日に最大震度7を観測した九州熊本の地震、発生から2週間程経とうとしています。
直下型地震と見られていますが、現在までで震度1以上の余震も含めると実に1000回を超える地震が発生した事になります。
東日本大震災でもそうでしたが、余震が続くと疲弊します。
絶えず緊張が続く事と、精神的にもその重圧がのしかかるので健康面でも心配毎が増えるでしょう。
もう一つは「地震酔い」です。
長く揺れる環境が続く事によって、まるで船酔いの様な状態になる事ですね。
平時でも揺れているような錯覚に陥るので、こちらも震災の弊害と言えるでしょう。
熊本地震の現状被害は
現在までで判明している死者は49人です。
更にエコノミー症候群等の震災関連で死亡した人も合わせるとこの数値は65人になります。
震度やマグニチュードを加味して考えると、この規模での死者は少ないと思われる数値だと言えます。
前後して発生したエクアドルの災害と比較しても、熊本の場合は死者数が少ない事が分かります。
これは、地震大国日本ならではの過去の災害経験に対して、細かい物から大きな物まで様々な対応策が結実して来た事が背景にあると言えるでしょう。
又、個人間での防災に対する意識の高まりもあると思います。
県がまとめた調査結果によりますと、約36,866人の方が避難生活を送っていると言います。
他に家屋の倒壊を見ると、こちらはおよそ27,406棟と言う数値が出ています。震度が大きかった事もあり、やはり家屋の倒壊は多いです。
震源地に近しい地域では全壊、一部損壊含め何かしら家屋に被害が発生した家庭が殆どだと思います。
交通網などの状況は
最初の地震で全車両が脱線した新幹線の映像が話題になりましたが、27日の時点で九州新幹線は全線運行を再開しているとの事です。
九州自動車道の方は29日時点で全線復旧予定となっており、一部区間で通行止めとなっていた部分も全て解除される見通しとなっています。
各ライフラインに関しては、最も震災の被害が大きかった益城町で断水が約16,000戸、その他都市ガスも20,000戸程停まった状態です。
全域で電気の復旧はほぼ完了しているようですが、一刻も早い断水の解除が待たれます。
公立の小中学校のみを見ると、528のうち491校ではゴールデンウイーク前後に再開が決まっています。
しかし、現在避難所として活用している学校と、揺れにより損壊が激しい所ではいまだ再開の目途が立っていない状況です。