津波は世界共通語
実は津波は英語圏でもそのままTsunamiと表記される事が多いです。
「カラオケ」等と同じで、日本発信の英語になってるんですね。
元々英語で津波の事を表すtidal waveと言う単語がありましたが、これは元来潮の満ち引きで起こる津波の事を指していました。
ですので地震による海洋からの大きな波は津波=そのままTsunamiとなっています。
欧米圏でTsunamiと言う単語が広く知られる事になったのが1946年ハワイのアリューシャン列島沖で起きた地震の時です。
日系の方が発した津波と言う単語が新聞で使われそれが認知されたからなんですね。
そのまま現在でも津波を指す英単語はTsunamiとなっているわけです。
津波発生のメカニズム
海洋を震源地とする地震の際に、海底の地面が上下に変動します。
時に隆起して、時に沈降する事もありますがこの時の変化に合わせて水面も変化する結果出来るのが津波です。
水深が深い所では津波の伝達速度は速くなり、逆に浅い所では高さが出る傾向があります。
水面下で起きた地面の変動のエネルギーがそのまま全方位に拡散して、盛り上がった分の水が津波となって陸上に届くんですね。
驚異的なのはその速度と水圧で、先の東日本大震災の際にもテレビでその威力を見た人は多いと思いますが、よほどしっかりした建築物でないとその威力で運ばれてしまいます。
又、津波の場合は引く際の威力も同等ですから、波が行って帰る間にそこに存在する物を流して行ってしまいます。
波本来の性質で津波も一度来て終わりという物ではありません。
幾つかの波が何回かに分けて定期的に襲ってきます。
この点を加味して考えると、自然災害の中では割と長時間に渡って被害をもたらす物と言えるでしょう。
海岸付近で大きな地震が来た後は
この様に海岸から近い沿岸部で地震が発生した場合はその後の津波のケアもしなくてはなりません。
3.11の際も、地震が止んだ後警報が間に合わなかったりして津波への意識があまりなかった人が多かったようです。
日本の災害の歴史の中であれほど大規模な地震と津波の被害は珍しいと思いますが、メディアを通じてその威力や性質を大多数の人が把握したと思います。
良く聞かれる意見で、津波の高さが1メートル位だと「そんなに心配する必要なさそう」と耳にします。
数字だけ見たら1メートルの波だと確かに危険は少なそうな気がしますが、実際はその高さでも水圧が非常に高いので注意が必要になるんですね。
イメージとしては、洗面器に入っている水とプールに入っている水、これら二つを揺らしたとしたら洗面器から溢れ出た水が足に当たっても大した事は無さそうです。
対してそれがプール等の水量になると、溢れ出た水が物体を押す力はやはり大きいと感じると思います。
津波の場合はその水量が広大な海洋の物になりますから、例え波の高さが思った程高くないと思ってもその威力は侮れない物があると言う事です。
警報や発令に耳を傾ける
津波に対する一番の防災は一刻も早く高台に避難する事です。
それも可能な限り高さがある所に逃げ込む方が安全と言えるでしょう。
地震の後に津波が来ると言うのはタイムラグが生じますので、その間に自治体などから津波警報が発令されると思います。
最も安全なのは、即時避難行動を起こす事だと書きましたが、家や財産などある程度は諦める場面が出てきます。
通帳や印鑑などは前もって災害時に一括で持ち出せるようにしておいた方が良いですが、全ての物を短時間で持っていくのは到底不可能ですのでどこかで見切りをつける必要が出てきます。
この様に生命だけでなく財産等も奪って行くのが津波だと覚えておきましょう。