東日本大震災以降向上している企業の防災意識
東日本大震災は、東北エリアの人々はもちろんの事、日本国民全体に衝撃を与えました。
ただし、あの悲劇をきっかけに、多くの人が防災に対する意識が向上したと言えます。
これは、個人個人はもちろんですが、企業の防災意識も向上。現在では万が一に備えて大企業と中心に防災グッズの備蓄を導入する企業が増えています。
また、新たな非常食の考え方としてローリングストック法といったものも広がりを見せ始めています。そうした意味では、国内の危機管理体制が確実にレベルアップしたと言えます。
企業で導入が進む非常食
防災グッズのなかでも、最も需要の高いのが非常食です。
東日本大震災のケースからもわかるように、災害が発生してまず必要とされるのが食べ物や飲料です。
以前であれば、非常食の主流は乾パンでしたが、近年は非常食メーカー各社の努力もあって、美味しくて便利な非常食が数多く開発されています。
特に、企業向けの非常食となると個人とは違い、一定規模の量が必要となります。
また、量をできるだけ効率よく手間なく配ったり、使用できる必要もあります。
そうした点から注目を浴びているのがアルファ化されたコメを使った非常食です。
国内では、パイオニア的な存在として尾西食品とサタケがアルファ化米の非常食を販売しており、多くの地方自治体・企業で採用がされています。
企業用には、一箱で50人分のコメが簡単に作れる仕様の商品が販売されており、賞味期限も2年以上持つのが大きな特徴です。
非常食の新たな考え方として家庭はもとより、企業でも広がり始めているのがローリングストック法です。
これは、一年間を3回のサイクルでくぎり、くぎった期間に古い非常食を使用。新たな非常食を改めて買い足す方法です。
これにより、よくありがちないざという時に非常食の賞味期限がきれていたという事が防げるというメリットや、賞味期限が多少短くても非常食として利用できる点があげられます。
いざという時に使えることが防災グッズは重要
防災グッズを準備することは非常に大切です。ただ、企業でそれを取り入れる場合、特にその管理体制が重要です。
いざという時に、備蓄していた非常食の賞味期限が切れていたという事や、使い方がわからず結局使用できなかったとなれば本末転倒です。
また、企業の場合は特に多くの人が使用するという前提に立って準備することが必要なので、量はもちろんの事、使いやすさも重要となってきます。
東日本大震災をきっかけに、防災意識の高まりは確実に向上しました。
これは良い流れなので、今後はその意識をさらに高めていく質の向上が求められている言えます。多くの防災グッズメーカーからも日々、新たな切り口のアイテムが登場してきているので、そうした新たなグッズに着目することも大切です。