防災目線で考えると、電車に乗る時にはドア付近にいるのが賢明
大地震はいつ起こるか予想できません。もし電車やバスなどの乗り物に乗っていた時に地震が起きたら、私たちはどのように行動すればいいのでしょうか。
防災DBでは過去にも電車に乗っているときに大地震に遭ってしまった時に行動を紹介しています。
鳥取中部地震が発生したのは午後2時7分で、この時、地震の影響で約430人が乗った特急1本と快速2本、計3本の列車が瀬戸大橋の上で立ち往生しました。2時間ほどで運転が再開されましたが、これらが通勤や帰宅ラッシュの時間と重なっていたら、もっと大きな混乱が起きていたかもしれません。
今まで地震に関わらず、日本では数々の列車事故が発生してきました。死亡者が出てしまう痛ましい事故もありました。同じ電車に乗っていても、電車の中で危険度の高い場所とそうではない場所があるようです。
最も危険な車両は先頭車両
電車は大地震の際に、脱線・転覆が起きる可能性は否定できません。
例えば史上最大の死傷者を出した福知山の脱線・衝突事故では、乗り込んだ車両とその位置によって生死の分かれ目は決められてしましました。脱線し、衝突してしまったこの事故の死傷者は、前方車両に限定されていたのです。
先頭車両は列車の車両の中で、最も危険な場所ということになります。車両自体が圧縮されてしまったこの事故では、生き残ること自体が奇跡的なことだったのかもしれませんが。後方の車両においても、車両の中央部のドアに近い部分で手すりにつかまっていた人は無傷であったという事実から、選んだその「場所」が運命を決めてしまったのでしょう。
車両内で安全なのはドア付近、長いすの両端
では、電車内で大きな地震を感じたら、どうすればよいのでしょうか? 震度5を超えて、少なくとも脱線、横転、追突などが起きない限り、車内は人間だけなのである意味安全です。急ブレーキがかかったとしても、大きな死傷事故にはつながらないでしょう。
もし座席に座っていたら、低い姿勢をとって頭部を鞄などで保護します。立っている場合には手すりやつり革をしっかり握って、横転しないように注意しましょう。もし新幹線に乗っていた場合は、前に飛び出さないよう座席の間に体を隠しましょう。
ただし、いったんレールを外れた場合には、恐ろしい「圧死」の危険が迫ります。特に朝夕の満員電車であったなら、「人」が凶器になって自分を襲うのです。車両内で最も安全なエリアは、すぐに体をその場所に固定することができ、車両内の人の圧力を受けにくいドア付近です。長いすの両端も同様に安全度は高いでしょう。
もしも横転するようなことがあれば、車内はドラム式の洗濯機の中のような状態になります。こうなったらとにかく頭を打ちつけないように気をつけて、体勢を保持できるような手すり、吊り輪などに体をあずけるしかありません。
横転もせずに車両が止まったとき、迫る危険もないのに勝手に窓を開けて車外に出たり、非常用コックを使ったりするのはやめましょう。高圧電線が線路脇に設置されていることもあるので、勝手に線路に飛び降りると危険です。まずは落ち着いて、乗務員の指示に従うのが賢明です。
参照記事①:http://news.livedoor.com/
参照記事②:https://allabout.co.jp/
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