海岸に打ち上げられるのは地震の前兆か?
先日地震雲にまつわる記事を書きましたが、似たような内容で海岸に大量のイルカが打ち上げられるとその後地震が来ると言う説があります。
ここ10年ほどで非常に話題になった物ですが、果たしてこれは科学的にも実証されているんでしょうか。
何故突如としてイルカが大量に海岸を目指して泳いでくるかも謎ですが、仮に地震との因果関係が証明されれば防災としても大きな情報になると思います。
最近ではこうした事象もネットニュースで流れる事も多くなりましたが、実際はどうなんでしょうか。
地震発生前の電磁波が原因?
一昔前に言われていたのは、地震が発生する際には断層がずれる事により生じるエネルギーで電磁波が発生するという物です。
これが海にいるイルカにも影響を及ぼし、結果として海岸に打ちあがってしまうと言う物です。
現在までにこれを実証した科学者はいませんし、あくまで噂の域を出ない説です。
これが本当に原因だとすると、何かの器官に影響を及ぼしていると言う事になりますが、似たような所でリュウグウノツカイが網に掛かると言う物もあります。
どちらかと言うとまだこちらの説の方が地震に関わる物としては信憑性が高そうな気もしますが、深海魚であり普段人前に姿を見せる事が少ないリュウグウノツカイと言う魚が漁で取れると地震が来ると言う物です。
イルカの他にもクジラが浜を目指して一直線に泳いできて座礁すると言う物もありますが、似たような原因なのでしょうか。
過去に発生した海岸打ち上げと地震の因果関係
確かに調べてみると過去には地震の数日前に海岸に大量のイルカやクジラが打ちあがったと言う事件は存在します。
下記に列挙してみます。
- 1995年1月15日 神戸でイルカ87死亡 1月17日 阪神淡路大震災
- 2011年2月21日ニュージーランドでクジラ107頭死亡 2月22日ニュージーランドでM6.3の地震
- 2011年3月8日 三陸で計348頭のクジラ死亡 3月11日 東日本大震災
こうして見ると震度やマグニチュードが大きかった地震が該当しています。
これ以外にも海岸打ち上げの事例は多数存在しますが、事実として特定の海洋生物が大量に海岸に打ち上げられた後、地震が発生していない事も多々あります。
となるとこれは一種の偶然なんでしょうか。
地震予知として防災に活用できるか
冒頭にも書いた通り、現状では明確な答えは出せないのが正直な所です。
ただ、上記の過去の事例の様に何かしらの因果関係はあるのかもしれません。
仮説の域は出ませんが、防災と言う意味ではこれらの事象が起きた際には震災を意識しておく方が無難かもしれません。
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