科学的な地震予知は確実ではないと言う事
平成28年熊本地震を受けて、現在「次の大震災はどこで起きるのか」という情報を巡って様々な情報が出回っています。
特にネット上で検索すると、過去に話題になった予言や今回の熊本地震を予知したと思しき内容の物もヒットします。
この手の情報は、あくまで参考程度にするようにして振り回されない事が肝心です。
一見違和感を感じると思いますが、現在の日本ではあらかじめ地震の発生地域と時間と規模をあてる事はまだ不可能です。
直前でスマホの緊急地震警戒速報が鳴る事はありますが、数日前にこれを事前に発表する事はまだ不可能な段階ですね。
ですので、ネット上での科学的な見地からの「○月○日○○で地震が起こる」と明記してある物があれば、それはまず信憑性を疑ってかかるべきです。
その他の冒頭での述べたような、地震予言したと思われる書き込み等も100%鵜呑みにするのではなく、そう言った情報もあると思う方が良いでしょう。
流言飛語に惑わされない様に
一つ前の記事、被災後の窃盗などに要注意の最後の方でも少し触れましたが、震災後は様々な情報が多く出回ります。
必要な情報を得る過程で、この手の情報に当たる事もしばしば、先ずは目の前の情報が本当に信用をおけるものかどうかを念頭に置いて考えてみましょう。
今回の熊本で震災が起きた際にも、ツイッター上で「動物園からライオンが逃げ出した」と言うツイートと共に画像を添付した情報が出回りました。
後にその画像は東欧の物であった事が判明していますが、当初これは熊本で起きている事として拡散されたのも事実です。
他には特定の民族の方がほうぼうの井戸に毒を入れて回っていると言う情報も出回りました。
これは、1923年9月1日に関東で発生した「関東大震災」の際に出回った流言飛語です。
時と場所を超え、今回も同じような内容が出回りましたが、悪ふざけの延長と言えるでしょう。もちろん事実ではありません。
時には政治的対立に用いられる事も
昔と違い、現在この様な震災が起きるとそれにまつわる情報は瞬く間に拡散します。
その勢いは5年前の東日本大震災の頃よりも拡大していると言えます。
ネットが普及し、老若男女問わず誰でも簡単に好きな時に欲している情報が入手できる時代になったので、今回ここで紹介したような流言飛語も同じく波及します。
特に今回の熊本地震に関しては、政治的観点から見ても相対する政党を貶めるために使用される情報もありました。
イメージが大事な政治家に取って、このタイミングでバツが悪い情報が出回るのは致命的です。
それを見越した上での悪意ある流言飛語と言えるでしょう。
この様に、震災後は様々な情報が出ますが、冷静になり取捨選択するようにしましょう。
大事な事は、地震予知などとは別にあらかじめ防災の準備を進めておく事です。