白い色しか見えない恐怖
今から2年前、私が住んでいる地域に大雪が降りました。
標高が高い場所で、避暑地として夏場は観光客や別荘の方でにぎわう町です。
例年、11月中旬には小雪が舞い始め、地元の人間は長い冬を越すために色々と準備をしていきます。
都会と違って、普段生活をするのに自家用車は必要不可欠なので、シーズン初の雪が降り始めるとタイヤを冬用に替えたり、暖房器具の点検や燃料の確保をしたりします。
誰もが、あんな大雪になるとは思ってもいなかったので、町中大パニックになりました。
その経験を踏まえて、これから活かしていく必要があると強く感じました。
一晩で降り積もった雪
大雪になる前の日、夕方くらいから急に降雪量が増え始めてきたので、たくさんの人が仕事を早めに切り上げて足早に家に帰りました。
今日はよく降るな…と、きっとほとんどの人はその程度にい感じていたと思います。
早めに仕事を切り上げたせいもあり、町中お店はもう締まっているため、より一層どんよりしているように思いました。
朝になれば止むと、私や家族はそう思っていました。
そして翌日、寝室の窓辺のカーテンは閉めてあるのにものすごく明るいので、雪もやんで晴れたんだ…と思いながらカーテンを開けました。
そこで、目を疑うような光景を目の当たりにして、思わず絶句でした。
大変大変・・と私が騒ぐと、中学生の子供が玄関のドアの外の景色を見てびっくりしていました。ニュースなどで報道されていた降雪量の数字より、はるかに積もっていたと思います。
ざっと、140センチくらいでしょうか。とりあえず、雪かきをしなければと思いましたが、どうやってかいていいのかわかりませんでした。
雪の中に強引に体を入れ、歩きながら道を作り、自分の肩よりも高い位置に雪を掻き上げなければなりませんでした。一日中雪かきに追われますが、終わりが見えない不安はつのります。
数日前に食料の買い出しに行ったきりなので、食べるものはどうしようとか、灯油が足りないかも…とか。必要最低限のもので乗り切り、何とかやりくりをしました。
冬場はこまめに買い物に行く
私の住んでいるエリアは、除雪車がなかなか入らず、歩いて2キロ先の国道沿いのスーパーにいけるようになったのは、大雪から5日経った頃でした。
1週間、まったくどうにもならなかった友人もいました。
自衛隊が来て、国道の雪かきは進んでいるとのニュースで流れていたので、きっと世間の人はもう安心・・と思った方も多いと思いますが、そうではありません。同じ道路でも、県の管轄、国の管轄…など色々大人の事情があるそうです。
スーパーに行ける距離に住んでいる人でも、スーパーが何とか営業を再開をしてくれたけどものが何もない・・と連絡をくれたりしました。
うちは何とかしのげましたが、お年寄りなど普段からスーパーに行く回数が少ない人は本当に大変だったと思います。
あの時の苦い思い出があるので、冬普段から缶詰など備えて置いたり、こまめに買い物に行くことの大切さを学びました。